2009年に約1年かけてオリジナルチキンのレシピを研究しました。この当時は11種類のハーブの配合ばかりに時間をかけ、そこそこの結果まで行きましたが、旨味や香りまでたどり着きませんでした。
それから10年が経過しふと思い立って2022年にまた再開。10年経過してネット上にも様々な情報が増えて参考になるレシピも出て来ましたが、まだ決定打となる物は無いと感じています。
のんびり遊びながら探って行きましょう。
【初心者向けのレシピ】と【上級者向けのレシピ】 2つのページに分けてあります。
ベースレシピ(研究のベースとなる材料の配合と調理法)
初心者向け
このレシピは、まだ様々な材料を揃え切れない初心者向けのレシピです。これだけでもクックパッドでどうだ!って言える程度のレシピになりますので、まずはこれを試してみて下さい。
このレシピを基準に、ハーブ類の増減、温度管理、油の配合を変えて研究していきます。
鶏肉
スーパーで売っている「鶏もも肉」でOKです。
骨が付いていない物の方が骨から出る髄液や苦味、臭みに影響されない為、失敗なく仕上がります。
若鶏の鶏ももが販売されている時はそちらを選ぶと柔らかくて美味しいです。
私は毎回6枚程度購入して1個ずつビニールに分けて冷凍。研究時に電子レンジで解凍しています。
シーズニング
- 薄力粉 40g
- 塩 3g
- コンソメ(味の素社) 6g
- ホワイトペッパー 0.8g
- ブラックペッパー 0.2g
- ガーリックパウダー 0.8g
- ジンジャー 0.2g
- ナツメグ or オールスパイス 0.2g
薄力粉40gってのはよく販売されている鶏もも肉 1個をフライドチキンにする際にギリギリ足りる量で特に深い意味があっての40gではありません。
強力粉を5g程度配合した時期もありましたが、現在は不要だと感じています。本物とは差が出ますがガリガリしたのが好きな方は配合してみましょう。
塩分はコンソメにもかなり含まれているので3g程度が良いでしょう。
コンソメは、粉状の物が使いやすいです。味の素が販売している顆粒は粒が大きいので擦って使用する必要があります。クノールのチキンコンソメは粉状でそのままでも使いやすいです。マギーブイオンもOKです。各社少しずつ特徴があるのでコンソメ選びも楽しみの一つです。(上級レベルはコンソメ味を自力で配合していきます)もっと味を濃くしたい場合は単純に増やせばOKですが、塩分とコンソメ内に入っているうまみ調味料が勝ってしまい味が損なわれますので10g程度が限界でしょうか。
ぺッパー系 0.6~1gを中心に探っています。本物でも時々胡椒味が強い時がありますので1.5g程度までの増減はOKだと思います。
ガーリックパウダー 粉末にんにくです。絶対に入っていてこれを入れただけでただのフライドチキンがケンタッキーに近くなる重要な材料です。0.4g以下って事は無いと思いますが、1gを超えて配合するとめちゃくちゃ美味しいですが食べた後の胸焼けが酷くなるので1g程度までかと…
ジンジャー これもかなり入っている可能性の高い材料です。多過ぎるとすぐ分かるので試してみて下さい。
ナツメグ、オールスパイス 初心者レシピなのでこの2つに絞っています。この2つは似ていてる為、どちらを使ってもらってもOKです。多いとすぐ分かるので0.1~0.2g程度、控えめに。これも入っているとケンタッキーっぽさに繋がる重要な材料です。
MED
- 牛乳 50ml
- 卵 1個
卵と牛乳を混ぜた液体に適度な大きさに切った鶏肉を浸してからシーズニングをまぶして揚げて行きます。一般的にはつなぎと言われている物です。ケンタッキーで使用されているMEDは白い液体でシャバシャバです。卵黄を捨ててもOKですがもったいないのでそのまま卵黄も入れて使用しています。
油
初心者の内は油は普通のサラダ油で大丈夫です。鶏もも300g程度がきちんと調理可能なように、最低でも500~700mlを使用します。本物はパーム油、コーン油、大豆油この3つの混合油ですが、色々試しましたが味を大きく変える程の差は出ない為、まずは家にあるサラダ油(キャノーラ油)でOKです。
調理方法
鶏もも肉を3個程度に切って(小さく切りすぎると火が通りすぎてダメ)MEDへ潜らせます。
MEDをボタボタしない程度に切ってビニール袋に配合済みのシーズニングと鶏肉を入れて良く混ぜます。混ぜた後に長時間放置すると肉から水分が出てしまうので、加熱調理まえに手早くやると良いでしょう。
本物は最大油温185℃で約15分間の調理時間と発表されています。
ただ185℃をキープした場合 10分もすれば丸焦げとなりますので、投入前の油温が185℃であってそこからは結構な低温での調理だと推測しています。
現在検証している油温は2種類あります。(肉の投入から取り出しまで15分です)
- 油温が185℃に到達した時に火を止めてから肉投入 130℃で再着火し120~130℃をキープするように火力調整
- 油温が150℃の状態で弱火のまま調理、徐々に温度が下がり120~130℃をキープするように火力調整
1.の方法はハーブは140℃以上の時間が長いと香りが飛んでしまう事が多く失敗も多くなります。ハーブの配合目的を探る場合は高温を使わない2.の方が良い感じです。フライドチキンは温度管理が悪いとまったく別物になりますので温度管理はかなり真剣に行って下さい。
特に10分を経過した辺りから温度が上昇しやすくなります。調理中に140度を超えたら検証は失敗。諦めてただただ美味しい唐揚げとして食べちゃいましょう。
この温度を上手にキープしていると15分でキレイなフライドチキンが完成します。
試食前
ケンタッキーは揚げ上がりから5分間油切をして提供されますので、少し待ってから試食しましょう。
15分程度して手で触れる温度に落ち着いたら本物に近いかどうか?検証します。