低体温症の恐怖

今回の津波、ニュースで見ている限り沖で助かった方は2日後に浮いた屋根の上で救助された1名だけ。
多くの人が流されて...沖に流された際に何かにしがみ付いていた方もかなり居たはずである。
低体温症の怖さは何度か書いてきたが...

水温 意識不明 生存時間(水中)
0℃ 15分以下 15~45分
0~5℃ 15~30分 30~90分
5~10℃ 30~60分 1~3時間
10~15℃ 1~2時間 1~6時間
15~20℃ 2~7時間 2~40時間
20~25℃ 2~12時間 3時間~体力の限界まで
25℃以上 体力の限界まで 体力の限界まで

福島県沖30海里の海水温を調べると、3月の平均で8℃である。
最長で3時間。
これが8月で海水温が20℃を超えていれば...と思うと残念で仕方が無い。
今、私が遊ぶフィールドの水温は15~17℃である。最長で40時間だが2~7時間で意識不明に...
最悪のシナリオは朝に海に出る、すぐに引っくり返りカヤックとも離れてしまいプカプカ漂流、
7時間後の昼過ぎにはすでに意識不明
夜になっても帰って来ない、電話も繋がらないので家族が通報。
翌朝から捜索開始。この時点で最悪24時間が経過
夕方までの12時間で救助されたとして36時間
翌朝、再捜索が開始される頃には48時間が経過している。
水温20℃ってのが生存可能時間だけ見ると目安になるが
意識不明になれば溺れるのは確実で水温20℃では12時間で溺死だと思っていいだろう。
25℃以上なら低体温症はあまり意識しなくていいみたいだ。
それ以下の水温で遊ぶならカヤックから離れない対策(リシューコード1本)やドライスーツ等で
体温が奪われ続けるのを防ぐ対策をして遊んで欲しい。
もう少し季節が進み6月なんかに入るとドライスーツでは暑くてとなるが、気温ではなく水温を必ず確認して欲しい。
カヤックへの再上艇をどんなに練習しても、それはカヤックが目の前にあるってのが前提だ。
風で飛ばされる様に流されるカヤックに泳いで追い付ける人はいない。
高価な防水携帯やドライスーツ。持っているに越した事はないがそれより大切なのは
カヤックと自分を結ぶロープ1本、予備のパドル1個である。
お金の使い方間違えちゃいかんぞ。

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